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原発ごみは乾式貯蔵にすればプルサーマルは必要ない

原発ごみは乾式貯蔵にすればプルサーマルは必要ない
一時保管 日本では使用済み燃料いわゆる原発ごみの発生量が再処理能力を超えてしまう為、そのごみを一時保管しなければなりません。
貯蔵方式には主に、水中で保管する湿式貯蔵と気体中で保存する乾式貯蔵があり、日本の原子力発電所においては、主に使用済み燃料プールで貯蔵する湿式が採用されていますが、一部では敷地内で金属キャスク貯蔵つまり乾式貯蔵によって保管が行われています。
湿式貯蔵も乾式貯蔵も数十年の実績があり、安全に貯蔵管理出来る技術が確立されています。

安全に貯蔵管理出来る技術
乾式貯蔵 中でも、乾式貯蔵の特徴と安全性について詳しく見ていきましょう。まず原発ごみを不活性ガス内に貯蔵する為、湿式貯蔵と比べても燃料被覆管の腐食が起こりにくいです。また使用済み燃料から崩壊熱除去を行う場合、自然対流を利用しているのでそれを動かす機器も必要ありません。

他にも湿式貯蔵のように水を使用しない為、水の管理や処理を行う必要もなく、管理や処理で発生する放射性廃棄物が少ないというのも特徴です。それから乾式貯蔵で使用する主な設備は貯蔵容器と建屋で構成されている為、設備や施設構成が単純で安全を確保しやすいというのも魅力です。

あと原発ごみを安全に貯蔵する為、容器や建屋を作る時に、貯蔵容器や施設の密封や遮へい、熱の排除に臨界防止といった事をしっかりと設計するので安全機能性がきちんと維持確保されているというのも特徴として挙げられます。もちろん立地場所や地形それから気象条件によっては、建屋や容器の塩害による腐食が心配されますが、こうした事もきちんと研究や試験が行われているので安心です。

安全性も確保 このように乾式貯蔵は湿式貯蔵と比べても運転経費が安く、放射性廃棄物の発生量も少なく、さらに安全性も確保されています。その為原発ごみは乾式貯蔵で保管すれば、原子炉で使用した使用済み燃料を再処理して取り出したプルトニウムをウランと混ぜて出来たいわゆるMOX燃料を原子力発電所で使用するプルサーマル計画を行う必要もありません。